雀の囀り
- 2016.05.10
無意識に口笛に出る旋律は日ごろ聞く雀の囀りに似る
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
無意識に口笛に出る旋律は日ごろ聞く雀の囀りに似る
どこからとも知らず人らが集ひ来て杜の宮市に神社は賑はふ 境内にひしめく出店の賑はひを覆ふかたちに新緑かがやく 門前の本町通りも出店などひしめき人らも溢れざわめく
くさぐさの若葉に揉まれ山藤は色冴えずあり野生のさだめに
川沿ひの森に入り来てうぐひすの谷渡り聞く楽しさに居る 瑞々しき若葉の森に日の射して妻の全身やや緑(あを)く見ゆ
もりあがる純白の花にて身を覆ひ潰れてしまひさうな「なんじゃもんじゃ」在り
一日中ある旋律が脳髄を絶えず巡りて口笛に鳴る
いくつもの漢字表記を並べたていづれも「ゆすらうめ」ぞと言はれ戸惑ふ
暮れてのち昼間の光がいつまでも身体(からだ)の内部に留(とど)まることあり
今日のように暑くも寒くもない日など年に何日あるのだろうか (新仮名)
<天才論> の読後感ただ空しかり。ありもせぬ才を捻出する論に