Gゼロ論
- 2013.02.20
生まるるも滅するも超えてたゆたへる宇宙は即ちわが裡に在る -------- しばしして焼却炉より出で来しはまごうかたなくわが視る物のみ -------- このところアメリカに興るGゼロ論、世界は多極化へなだれ始める --------
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
生まるるも滅するも超えてたゆたへる宇宙は即ちわが裡に在る -------- しばしして焼却炉より出で来しはまごうかたなくわが視る物のみ -------- このところアメリカに興るGゼロ論、世界は多極化へなだれ始める --------
王羲之の書にも「宇宙」在り如何ならん四世紀のそれと現代のそれとは 悟りとは縁遠き身に求むれど清浄心のはかなく汚れ易し
目前(まなさき)の空間1リューベに限りてもそれの履歴の不可思議深遠 目前(まなさき)のこの空間にも個性あらん地球誕生以来の歴史の
現代も不老不死とふ愚夢を追ひ老化の因を解明せんとす 単細胞生物ならば分裂し増殖なすのみで不老不死ならん 単細胞生物ならざるベニクラゲ若返りして不老不死とふ 若返りして不老不死とふベニクラゲ 小さな命の忍術知りたし 不老不死が夢か否かはあやしくて自ら若き命を絶つあり
肉の壁とほり抜くれば魂の集ふ異界に入ると古人は 肉の壁とほり抜くれば魂の集ふ異界に入ると古人は
つくづくと“心”の広く深きこと星の宇宙も及ばぬと思ふ “心”とは四次元を超えて何次元のものとも知れず摩訶不思議なり
震災とふ非常時にさへも売れぬといふ米国債とは一体何ぞや 売れぬといふ米国債の数十兆円、アメリカに貢ぎしといふことなのか -------- 瓜やメロンは中子(なかご)が最も甘きもの。人心も案外さうかもしれぬ -------- 寂寞たる古戦場なれど血しぶきと絶叫の記憶を空間にとどむ
歩道行く人らに思ふつぎつぎと人型に空間を埋めつつ進むと これまでに無数の人が過ぎしこと空間に残る時間に沿ひて
年ごとに絶滅危惧種が増えてゆく人間とふ種(しゅ)は大丈夫だらうか 朝まだき路上に鴉らあふれゐて人界は黒に塗り潰さるる 冬薔薇の濃紫の挿花に露光り暗き仏間が底明かりする
ブラインドの隙(ひま)より射し入る陽のゆれてふつふつと湧く生命(いのち)あるな