植物

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2005年8月30日

  • 2005.08.30

吾子二人いち早く吾より去りゆきぬ父・子の絆の薄さ示して 汗匂ふ童が膝に来て愛し息子らを斯く抱きしことなく 子供らはスキンシップを求むるに息子ら胸に抱きし記憶なし 孫抱きて息子らしきりに想はるる雷雨来たりて闇駆け巡る ハイビスカスぽかりぱかりと咲かせたる大衆食堂の這入り親しも

2005年8月8日

  • 2005.08.08

路地裏を散策しつつ夜閉づる花多きことやや不満なり 路地裏を散策するに道幅をいっぱい占めて自動車が来る この庭に確かに真紅の花数輪昼間咲きゐき今はまぼろし 昼間見しハイビスカスの赤色は暗夜に合はぬと思ひつつ歩む 駅ビルの向かふにデパートあかあかと灯せる脇に繊き月浮く 「お地蔵はいつも微笑みおはすかな真闇の中にほのと明りて

2005年5月10日

  • 2005.05.10

花どきの人らの狂乱しみじみとふところに秘む葉桜並木は 両岸の桜並木は緑々(あをあを)と風になびきて水を染めたり 公園にひしめき咲けるツツジらに桜若葉の緑(あを)反映す

2004年12月26日

  • 2004.12.26

夜の散歩にて:— 山茶花は散る花咲く花蕾さへここだく見えて今さかりなり 軒先に大輪の薔薇紅と白ただ二つのみ何ゆゑか咲く フラッシュに浮き出(づ)る深夜の花花の妖艶にして愁ひ秘めたり

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