季節いま秋から冬へ移りつつ雲もさまざまに意匠をば変ふ さまざまに模様織りなす初冬の雲ら東側あかく焼かれて夜は明く

落ち継ぎて紅葉（もみぢ）まばらとなりしいま花水木を透き通る女（ひと）見ゆ

生細胞つねに腐敗菌と闘へる 死なばすなはち腐敗始まる

山間（やまあひ）をゆきつつ周りのモミヂのほか人家の佇まひも脳裏に刻まる

世の‘無常’を古来いくたびも嘆ききぬ嘆く空しさを知りつつも猶 ‘死’とはつまり母胎に宿る前に戻る ただそれだけと答へしことあり

‘金融緩和’で刷ったお札は富裕層へ、中間層以下は所得減とぞ

知らざりき 切株ゆ数本の杉育つ‘株杉’といふ奇怪な巨木

辿りきて深き峡谷の巨岩群の間（あひ）に紺青の水よどむ観き 妻と来て川浦峡谷（かおれきょうこく）の深谷と周囲の多彩なもみぢを満喫す

連用形の名詞化だから・・ 「笑い」「叫び」の「い」や「び」はわかるが「情け」に「け」が要る理由は分からない

ラヴェールの曲想の美は比類なし殊に <亡き王女のためのパバーヌ> などは