礼拝堂などがコロナ感染の中心とは皮肉 神いまさずや
西空に鋭く光りし夕星(ゆふづつ)の見えなくなりてもう一週間たつ
ドア開けて顔つき出せば雀らは庭木の茂みにばらばらと隠る
以前なら雑草として見過ごしし小花いくつも薔薇と同居す
ビル屋上ゆ朱色の帯なし雲の伸ぶ人の悲鳴の残響のごとく
ある作家の短編集読む どの編も過不足のなき短かさよろし
また二本紫陽花の木が枯死したり寿命とは言へ盛時なつかし
昨日の分の万歩計の数字‘12345’ 何か吉事(よごと)のありたるや・・否
テレビにて珍獣珍鳥見つつ思ふ人間ほどの珍種は無しと
いづくより種とび来しかひめじょおん 四、五本がほど黄の玉に咲く