そもそもは無かりし<命>がこの星に生まれし時よりかなしみも生(あ)る

幾重(いくへ)もの奇蹟の果(はて)に生(しゃう)じしゆゑ消ゆるが定め <命>かなしも

<命>とは偶然の産物それゆゑに繊細脆弱いとほしむべし

いづれ尽くる<命>であれば過ぎてゆく<時>をつぶさに味はひ尽くさむ

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直土(ひたつち)にちらばるもあり八つ手の葉に乗っかるもあり山茶花の花弁

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