今日の六首

夕べの富士–

「ゆらゆらと薄暮の空に漂へる雪嶺富士の青きたましひ」

真昼の富士–

「ま青なる冬空に聳(た)ち雪嶺のまばゆき富士山首に雲巻く」

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「熱しつつ論重ぬるに青年に六十路(むそぢ)が勝るを喜ぶべきや」

「経験も未熟な内の幸運に賞にかがやくを芯から喜べず」

「幸運のノーベル賞に幾万の研究者群やや白けしと」

「国税の巨費を使ひて人間(じんかん)に無意味な研究ノーベル賞受く」

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