時刻により天候によりさまざまな色見する屋根あり親しみて久し
学生時代“亡き王女のためのパバーヌ”で始まるレコード盤・コンサートあり常連なりき
ただ唱ふる「光明真言(こうみやうしんごん)」の意味知れば抹香臭さより有難さ湧く
裏の建築屋根葺く段に戸惑へるは特殊な瓦を使ふなるべし
風つよく青空を背にあばれゐる鴉脅しの凧を哀れむ
朝ごとに町内の子らを引率し園(えん)に導く人に感謝す
まつたくに野生と思ふ雀らも餌・水やりつづけ懐(なつ)きゆく気配
広くない土地に平屋が建ちゆくをせめて二階建てにすれば、と思う
我が居室は二階・・: 家裏に建築すすみ屋根となり作業員がわれと目を合はす日々
民家に寄り花撮りをればパトカー来て「花撮ってるのか」と声残し去りぬ