春先にしては異常の高温つづき雪柳はや花つけ始む
驚いた「起こる」と言うべきを「起きる」と言う、それがほとんど普遍化していて
猫はみな同(おんな)じ顔に見えるけど猫には人間はみな同じ顔か
入神の業(わざ)といふことこの頃は自分に求むる思ひの強し
見よ今日はすごい快晴だ紺碧が深くて宇宙の果てまで続く
「時雨」の語源、「過ぐる」や「しばしば暮るる」とか聞きて思へりさもありなんと
猫の額の狭庭に黐の木立ちゐるが鵯(ひよ)、雀、尉鶲のほか奇声の野鳥も来る
青空を背景にかがやく紅梅の枝間を出入りし雀らあそぶ
岡本太郎の「太陽の塔」のあの顔のヒントとなりしとふ寺石忘れず
写し絵の老人を指し「これは誰?」と妻に問ひしに笑ひて答へず