最速で“大の里”が大関へ昇進す。やがて大横綱にならむ風格
夜に鳴き朝また昼も鳴きつづくるコオロギが居る。その体力無限?
カラスもまた高きを好むや屋上のさらに手摺りの上にて鳴くも
テレビにて「残暑38度」などと聞くたびに「何が残暑だ、真の暑さだ!」と
スズメらよ何ゆゑ警戒しつつ寄りくるやベランダには水あり餌もあるぞ
なにゆゑか雀の数がめつきり減り裏庭の木にさへ来なくなりたり
鋸(のこぎり)に縦引きと横引きの歯のあること知らず無作為に使ひこしかな
ずるずるずると過去へ引き込む唄流れ臍(ほぞ)のあたりが寂しく濡るる
悔やみけり死の床の弟が兄われに会ひたがりしと後(おく)れて聞きて
中学時代、卵焼きと梅干の弁当をまだ若き長姉がつくり呉れしかな