悔ゆることなどなき人生なれどさまざまに心にうつろふ細切れの過去
「日本は小さい」などと卑下するなかれ領海ふくめれば大国とさへ言ひ得るぞ
暇なれば墨俣(すのまた)の一夜城とかを見物す金鯱いただき今は立派なれど
わが娘は小柄なれども豪快に大輪の花咲かすそのアンバランスよし
わが居室が二階にあるゆゑ日に幾度もあがりおりするのがよき運動と妻
思ひ深し、かつての目標USスチールを日鉄が買収せしとの一面記事に
大の里の横綱昇進と長嶋茂雄氏の訃報とがからまり脳髄悶ゆ
雀どちチュチュチュチュと哀しく鳴くものよ。天候は雨、雨季に入りてしばし
脳しぼり考えおるに美音流れ脳髄の皺をほどいてしまう
われにとり名は新しけれど曲想はいと親しもよ「パッヘルベルのカノン」