なに故か常のごと使ふPCに不思議な音楽の微音止まざる
ベランダで鳩の番ひが睦み合ふ近くで雀らはひたすら餌食む
十五日くるたび想ふは小中時代の十五といふ名の旧友のこと
遅れゐる梅雨(つゆ)にてはやくも真夏日の暑さなりこのまま猛暑に入るか
祠解体で半月野ざらしの地蔵尊やうやく祠に戻られにけり
たまさかに家前の木に雀二羽加へて四十雀(シジュウカラ)も飛びきて賑はふ
低空を自衛隊の輸送機が航(ゆ)くときは音も重たく墜落しさう
風呂場にて: 「水玉がゆるい斜面を流れゆく長く伸びつつやがてちぎれて」(あおぎり)
かつて戦争に消耗させゐしエネルギーを今はスポーツにそそぎゐてよろし
気付かぬ間にセイダカアワダチソウがベランダの隅に直(すぐ)立つ やをら抜きたりあ