川沿ひに散策してゐて獺(かはうそ)に会ひしことあり獺祭魚(だっさいぎょ)は見ずに
身のまわりに多くの時計を置く生活 見るというより見られているも
龍となり雪の須弥山とび越えて翡翠の海へダイビング!・・夢か
日々春めくことのうれしさしかすがに去りゆく冬の寒さも惜しき
自転車で白いヘルメットの列が行くキラキラキラと日を反射して
夢おぼろ 命の力なほまさり脳の芯部に芍薬ひらく
いつになく早く五感の感じゐる春の気配を味はひてをり
あるかなき雪まひきたりて干し物に掛からんとせるたまゆらなれど
皮までも食べらるるといふ国産のバナナの普及を我も待つなり
(口語新仮名): 吐く息がほんのり白い、この程度で「寒い」と言うのは情けないよな