ちょっとした労に「どっこいしょ」、「また言ったね」と夫婦で言い合う歳になったね
奈良県の位置を永らく誤解せり意外に深く紀伊半島を抉る
ちょんちょんと路上を走る雀あり否否あれは落ち葉なるべし
玄関を出はなに自転車と接触す 自転車が凶器と化す刹那なり
この水は幾たび天・地を廻りしや縁ありて今わが前に在る
この風呂桶 百均で買ったものなれどどれほど役に立って来たかと思う
黄砂とか霞で永く見えざりし西山の稜線今日はくきやか
巣作りに使うのだろう細枝を懸命に折り取る鴉よ がんばれ!
‘エイプリルフール’中途半端に普及して責任逃れにも使はれて憂し
晴れ渡ると言へど何となく濁る空 黄砂か霞か眼の衰へか