さ緑の海なす木々に風わたり朝の陽あびてきらめき止まず
朝(あした)より日の暮るるまで鳴き通す雀ゐて驚くに今日もまた鳴く
伸びきりし十指の爪を気にしつつけふの平穏無事を嘉(よみ)する
(新仮名): ああ五月だ。家じゅうのカレンダーをめくって回り‘時’の不思議な力を感じる
「宵闇に底ごもる鈍き音のして春雷と気付くにかなり間(ま)ありき」(あおぎり)
AIの影響を危惧するが既にして人を操り高機能化を急いでいる
高校まで住みし故郷の町を訪ひあまりの変化にうろたへにけり
(新仮名): 写真見て「このおじいさん誰?」と問えば呆れつつ妻は「あなたでしょ!」と
けふ4月2日(しがつふつか)にして地平から入道雲湧く真夏のごとし
歩みつつ民家の木立のいづくより聞こえくるのかウグイスの笹鳴き