戦乱の絶えざる世界を憂ひつつ平和日本をことほぐは罪か
天気予報聞くとき予報士が天候を操りゐるかと錯覚することある
朝まだき無限の彼方より聞こえくる美音あるなり脳髄洗はる
ある時は思考がループにはまるなり大声発して抜け出さむとす
バリバリとさつまいもチップスを噛み砕くポテトチップスに似ざる食感だ
やはりまだ出すべきなのだろう年賀状、「まだ生きている」の証(あかし)としても
枯葉ひとつ落ちんとして枝にひらひらす撮らむとするにいまだ落ちざる
夕づくころ北東の空に大いなる虹かかりゐる氷雨のあとに
木漏れ陽に癒やされること多い日本人と特段何も感じない西洋人と
家前の花水木の葉の落ち継ぎてこのまま見届けむ終(つひ)のひと葉まで