雨あとの水溜まりに雀ら集ひきてさかんに水浴びしてゐる平和

近空の雲の上ゆくジェット機の音みだるるは雲の乱れか

叫びつつ野鳥の幾羽が乱れ飛ぶ雲が白蛇のごとく動きて

じわじわと雨の運気が圧し下げて耐へられぬのかやがて降り始む

野生とはかなしきものよ日々にして餌やれどスズメらとんと懐（なつ）かぬ

人生で世に言ふ働き盛りの時期がざつくり記憶から抜け落ちてゐる

しかと視きツバメが飛び来て水溜まりから幾度も泥水を飲みて去るさま （ツバメの語源は「つちばみ」（土食み）と言うが・・。）

競走馬の生産頭数は１万頭、ＪＲＡの売上金は３兆円とぞ

フッと今日の日付・曜日をど忘れしそつと腕時計にて確かめてをり

つくづくと春雨が泣く天と地をやはらかく包み春雨が泣く