われにとり‘心’はそのまま‘時’であり悲しきまでに掴めかねつも
自分が何故(なぜ)死なねばならぬか分らぬまま死にゆきし人も多しと思ふ
もつれ合ふ人界と大自然の間(あはひ)にて窒息しさうな至福はあるか
「筆舌に尽くし難し」といふことの実相に向きもみくちゃになる
感情の袋をしぼり絞りては泌み出(づ)る苦汁をいかにとかせむ
とどろきて吾が裡に住む雷(いかづち)のあばるる時し寂しかりけり
鬱屈する心に美音を流しこみ晴れゆく過程をカタリシスと言ふ
感情を絞りしぼりてしたたれる甘露の雫を舌に受けばや
この宇宙で最も近きは自(し)が背中、最も遠きも吾が背中にて
さめざめと汝(なれ)が名を呼ぶ幻の小野小町を抱(いだ)かばいかに