「夏雲のやうなる冬雲が地平に沿ひ四方(よも)周辺を重く囲へる」
「ぷかりぷかりと綿雲うかび日没のすすむに従ひ白から朱色へ」
「薄いうすい真綿のやうな白雲が大空を刷き地球をつつむ」
「金色(こんじき)の光を放ち日が没(い)りゆく。「地球が自転してるんだ」と言ふは痴(をこ)なり」
「大空を紺青と白に二分(ふたわ)けの雲の縁(へり)真綿のごとくほつるる」
「日は没(い)りてしばし雲海の縁のみが金色(こんじき)に輝る荘厳を見き」
「この宇宙は千四百億年は大丈夫と天文屋言へり どんな意味ある?」
「鱗雲、鰯に鯖雲が空おほひ落ちてゆく日に絢爛変化(けんらんへんげ)」
「思へらく万葉に詠む七夕の天の河いかに際(きは)やかなりしか」
「宵闇の空深くして白雲のいと近く浮く 手に捕らへむか」