「虚しさを排除せる生希（ねが）ふとき炎天にして頭（づ）から星散る」 「癌宣告娘（こ）が受けしより愛妻はうろたへざるも常の精気なし」 「白鷺に青鷺まじりなほ暑き夏夕空の西へ消えゆく」 「幾億年続く筈なき人といふ種（しゅ）の […]

（口語短歌３首） 「見も知らぬ男（ひと）の精子を受精した卵子の着床よろこぶ時代」 「英国で白人カップルに黒人の双子生まれる。現代魔術」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・（体外受精のミス？） […]

「鞆の浦海岸ホテルゆ見放くれは瀬戸の島々黄砂にけむる」 「世紀超え伝ふべき何かも翳りがち 千羽鶴また原爆ドームに」 「伝へたき何かが欠落せるを知る広島原爆資料館にて」 「ただざまに伝ふべきなる原爆の真の脅威は被爆者のみ知 […]

「催花雨が今日も舞ふから桜並木おしなべて咲け吾が投げキスに」 「空爆に怯えし民を何ゆゑに地震（なゐ）まで襲ふや　アフガン号泣」 「大地震に破滅の村が地雷原（ぢらいげん）めぐらせアフガンの谷間に孤立」 「イスラエル対パレス […]

「同時多発テロなどといふ流行語？－半年過ぎて消えしあれこれ」 「同じ穴の狢どうしが国会で接待ありなし言ひ合ふ茶番よ」 「＜目には目を、歯には歯を＞とは斯くならんパレスチナ対イスラエルのこと」 「＜出所進退は政治家本人が決 […]

「啓蟄と人名付けしは勝手にて己（おのれ）とふ殻に今しばし寝む」 「アフガンいやパレスチナさらに遙かにて刻々の情報現実感なし」 「アフガンやパレスチナでの殺戮は情報といふ霞に化けて」 「タンポポはダンデライオン、ライオンの […]

「国力の衰微がかくも明瞭に五輪不振にあらはれるとは」 「銀ひとつ銅ひとつにて終りたる冬季五輪よ日本は暗い」 「どぶどぶと鳴く鳩の声が少年を脅かしけり今につながる」 「建物は白き網にて覆はれぬ鳩公害から自衛せむため」 「餌 […]

「オリンピック－判定不審の抗議多くかの大統領さへ混じるぞをかし」 「避けられぬ Home Decision いづれまた貴国開催あるべきなれば」 「国ごとに体力・技量を競ふこと武力抗争おもへばかわいい」