観桜 2014.03.30 生活詠 日常他 階下より夕餉の匂ひ漂ひきて確かに吾が妻帰り来たれり この時期は花見をせねばならぬと言ふ妻に随ひ近隣をめぐる 記念樹の枝垂れ桜は満開で保護する寺寺に感謝しつつ巡る えどひがんや枝垂れ桜を満喫す染井吉野にはやや早くして 沈みゆく日は逆光にまばゆくて桜古木の陰が並み立つ 垂れ下がる桜の細枝を幼子(をさなご)に触れさする若き母の見目佳し うす紅に白の混じりて遠見にはけぶれる桜が堤に並ぶ 満開なる枝垂れ桜の枝枝をすばやく飛び移る目白ら羨(とも)し ちかぢかと桜花のひとつひとつをば観れば色合ひ単純ならず 隣接し緑葉ありて陽に透ける反映は桜花(はな)のうす紅に及ぶ 共有:FacebookX 前の記事 雑音 2014.03.26 次の記事 憂ひ 2014.04.04