今日の六首

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「山肌にはりつくやうにカタクリが群生せりけり足助(あすけ)の春は」

「時季すでに過ぎたる中に初々しきカタクリ幾もと凛と反りかへる」

「山上に椿咲くのか一面のカタクリの花へ落ちし血の痕(あと)」

「妻とわれ飯盛山を山頂まで登り来て岩に立てばおもしろ」

「香嵐渓ながれ下れる春水の響きにひたりコーヒーすする」

「つくづくと照葉樹林の国なりけりそそぐ春陽に森は照り映え」