歌の焦点
「稲田ではカルガモ放す無農薬家族の絆タフに伝わる」(夢子さん2002/09/20)
「タフ」がやや異様に目立ちますね。それに「タフな絆」と言うところを「絆」が「タフに伝わる」とされたのはどうしてでしょう。「タフだと思えるように伝わる」ということですか?それなら「タフな絆が伝わる」でいいですね。歌中のカルガモは害虫を食べてくれるのでしたね。つまり農薬の替わりにカルガモを使っているわけ。それによって稲を守るのですね。賢い方法です。感心!しかもこの一家がカルガモをその目的で雛から育てているのでした。主題が、この一家の絆の強さへの感動と、カルガモを害虫駆除に使っていることに感心したことと、二つありますね。主題を複数詠みこもうとすると大抵うまくいきません。無理して両方を入れても焦点がボケてしまうのです。添削ではカルガモの方を詠んでおきます。
添削:
「無農薬貫く一家は青き田にカルガモ放ち害虫駆除す」 (夢子)
(「貫く一家」で絆の強さ、タフさもいくらかは詠めていませんかねぇ。)