細々(こまごま)としたこと
「海なかの突き出し岩に打ち寄せる波荒々と砕くばかりに」(多朗さん2002年10月5日)
結句は、波が砕けるばかり、ともとれますが、前に出てくる「岩」を砕くばかり、とした方がダイマミックさが増しますね。
添削:
「洋中(わだなか)に突き出(づ)る岩を砕くがに高き波頭が打ち寄せてをり」
(「砕くがに」は「砕くかのように」の意味です。なお、「出る」(でる)は旧仮名遣いなら「出づる」とすべきですが、字余りかつ冗長になりますので、敢えて新仮名の「出る」としたものです。もっとも「出る」を上のように「づる」と読めば、(これは「いづる」を縮めた読み方)立派に旧仮名です。この便法はよく使います。たった今使った「すべき」は、新仮名なら「するべき」ですが、今でも結構「すべき」としている例が多いし、気になりませんね。)←かなり細々(こまごま)としていて、日本語って難しい!なんて言わないで下さい。