旧仮名遣いと新仮名遣いの例
「逝し友好んで描いた秋桜が風に身まかせ今年も咲きて」(由里さん2002年10月11日)
そのご友人は自分の庭にコスモスを育てておられたのですね。亡くなられて、そこにはもうコスモスは咲かないと。しかし、ほかでは今の時期さかんにコスモスが群れ咲いていますね。こちらでもそうです。雑草性だから、意外なところにも咲いたりしています。ただ、その目的で育成したコスモス畑ないし園のコスモスは一段と豪勢で、一面に咲いていて、すごいですね。
歌はほとんどこのままでいいですね。美しいコスモスの花の景色とご友人の追憶とが重なっています。結句で言い切らずに、うまく余韻を残されました。ほんの少し語法上の難などを解消しますと・・・
添削:
「亡き友の好みて描きし秋桜が風に身まかせ今年も咲きて」
新仮名遣いなら・・・
「亡き友の好んで描いた秋桜が風に身まかせ今年も咲いて」
(「亡き友の」は厳密には旧仮名遣いでしょうが、今でも普通に使う語で気にならないからいいですね。)