理屈っぽくならないように

「氾濫を起こせしエルベ、ブルタバ川思い新たに『モルダウ』を聞く」 (了子さん2003/03/10
去年の8月、700年に1度の大洪水となったエルベ、ブルタバ(モルダウ)川の災害は天災ではなく、地球温暖化による異常気象が原因で人災との見方もあります。地球規模の環境問題と捉えて私達に教訓を与えているようです。「プラハの春」音楽祭のオープニングに演奏されるスメタナの『わが祖国』。その第二曲『モルダウ』を人々は如何なる思いで聞くことでしょうか。歌ですが「思い新たに」を「教訓を思い」とした方が良いでしょうか?「洪水の記憶新らしきエルベ川ネットに見れば穏しき流れ」よろしくお願いします。

科学技術の明と暗。環境破壊や地球温暖化による異常気象は暗の方です。しかし、人は科学技術の全てを捨てて、石器時代へ戻るなどということは決して出来ませんね。そして人は科学技術の<明>の方により多くの魅力を感じ、実際に恩恵を受けていますから。
 スメタナ作曲の交響詩<モルダウ>は好きな曲の一つです。雄大が曲想、母なる河モルダウへの深い想いと愛。その河を見たこともない異国人のわれわれがそれを感じる。この曲が好きになる。不思議といえば言えますが。
 歌ですが、『「思い新たに」を「教訓を思い」とした方が良いでしょうか』とのお尋ね、それに限れば、今のままで良いですね。「教訓を思い」では少し理屈っぽくなりますから。
添削:
「悠久の流れ思はせ<モルダウ>が響けり氾濫の記憶も新た」 (了子)