推敲の仕方
「庭に咲く深紅の薔薇を切りてきてその一輪をお供へとせり」 (白嶺さん2002年10月30日)
母の祥月命日に、真っ赤に咲いている薔薇を供えました。母は薔薇と苧環が大好きでした。
この歌を読む限りにおいて、よく解りますし、これでいいと思えます。しかし、添え書きの趣旨を詠まれたものとすれば、物足りません。それは「母の祥月命日」が抜けているからです。これを入れることで歌がぐんと身近に、しかも深みを帯びましょう。それでは字が足りないわけですが、改めて歌を読みかえすと、「庭に咲く」はどうしても必要な句なのか、とか、「切りてきて」はどうか、とか、思うわけですね。こうした省けそうな語ないし句を省いて、肝心の「母の祥月命日」を入れることはできましょう。宿題とします。。。(時には宿題もよろしかろうと。。。)
宿題有難うございました。勉強になりました。考えました。「庭に咲く」も「切りてきて」も単なる状況説明の言葉でしょうか、無くて良い言葉ですね。似たような歌ばかり三首で恐縮ですがご指導よろしくお願いいたします。
★亡き母の好みし深紅の薔薇一輪供へし祥月命日なれば(白嶺さん2002/11/04)
★仏前に母の好みし薔薇一輪供へし祥月命日なれば(白嶺さん2002/11/04)
★仏前に薔薇を一輪供へたり母の祥月命日なれば(白嶺さん2002/11/04)
この内では最初の歌が一番いいようですね。
「亡き母の愛(め)でし深紅の薔薇一輪祥月命日の今日(けふ)の供花(くげ)とす」
●薔薇見れば薔薇を愛でゐし母浮かぶその一輪をお供へとせり(白嶺さん)
ごめんなさい。こんな歌も詠んでみたのですが・・・?
これはうまいですね。いい歌です。少しだけ変えますが・・・
「薔薇咲けばそを愛でし亡母(はは)憶はれて一輪手折り供へまつりぬ」 (白嶺さん)