推敲の仕方
「幾千の群れなす魚のうろこかな銀にかがやく海のさざなみ」(桐子さんお母様2001年9月23日)
きれいな歌ですね。このままでもいいのですが、いま少し起伏をつけると、印象がさらに強くなります。(「幾千」と「群れなす」がちょっと重複しますね。幾千といえば、群をなすことでしょうから。「海の」も言わずもがな、かな。「魚のうろこ」だと、断定しているのも、ちょっと気になっています。比喩としての断定的表現がないわけではないのですが・・・。)綺麗な素材なので、つい厳しい注文をしてしまいました。
添削
「幾千の打ち合ふ魚のうろこかと銀にかがやくさざなみを見つ」 (桐子母)
さらにダイナミズムを出すなら、次のようにも詠めるでしょう。男歌(おとこうた)になってしまいますが・・・。
改作
「幾千の打ち合ふ魚体の鱗光か銀にかがやく鋸歯状波列」 (桐子母)
(鋸歯状波列=きょしじゃうはれつ)