2006年4月10日 / 最終更新日時 : 2022年2月28日 gotohman 生活詠 2006年4月10日 咲けば散るほかなき桜花(はな)を雨打ちて道一面にびっしりと撒く 雨桜観ての帰り路街灯を透かして傘に花びら幾片 傘に享けし多(さは)なる花弁を留守居せし妻にみやげと言へば微笑む
2006年4月8日 / 最終更新日時 : 2022年2月28日 gotohman 生活詠 2006年4月8日 一キロもある両岸の桜並木咲きゆく順はランダムにして 今日ひと日強風あれど川沿ひの桜並木は満開を誇る 重たげに枝撓ませて満開の桜は幹のどっしりと構ふ 群がれる花びら貫く枝枝の存在感よ夜桜は殊に 下方より桜花照らされ純白の雲 […]
2006年4月4日 / 最終更新日時 : 2022年2月28日 gotohman 生活詠 2006年4月4日 春祭の喧騒もよし川岸の桜花(はな)はあくまで静かに咲(ひら)く 祭とて騒ぐ人らの悲哀知れ桜は静かに咲くべかりける 桜の川つねには水なし流すのは花どきのみとは呆るる市政 冷ゆる日が続き夜毎に来て観るにじわりじわりと桜花(は […]
2006年3月28日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 gotohman 生活詠 2006年3月28日 完成後二ヶ月なるに灯の点る部屋なき裏のビルは何棲む つくづくと生体組織の精妙さ思ひて進化論を疑ふこのごろ 夜十時戸口に置かるる自動車は吾娘(あこ)居る証、見れば安堵す
2006年3月12日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 gotohman 生活詠 2006年3月12日 路地奥にいくつもありて廃屋の破(や)れ戸より見ゆ床板の反り 震度4襲はば倒れむ老朽の民家点在す裏道行けば 白々と侘助ツバキがさはに咲く地面にころころ落ちゐるも在り これまでに”Gone with the wi […]
2006年3月11日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 gotohman 生活詠 2006年3月11日 止みたると思ひし雨のジャンパーをまた打ち始む 打たしめて歩む 闇に居て花を増しゆく苦しさに身悶え花弁を落とす山茶花
2006年3月6日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 gotohman 生活詠 2006年3月6日 しづまれる競輪場に照明塔闇空を背にくらぐらと立つ 競輪の開催中ゆゑ夜さへも怒号と喧騒の余韻が渦巻く ギャンブルは違法と言ひつつ公営の競馬、競輪よたよた続く 塀の上に鉄条網を張り巡らす邸宅あはれ処々に蜘蛛の巣 暗き道歩み来 […]
2006年3月4日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 gotohman 生活詠 2006年3月4日 冬の日が新築ビルにやすやすと隠されてゆく 靡けこのビル (ご参考:『・・・妹(いも)が門(かど)見む靡けこの山』(柿本人麻呂;万葉集巻2・131)) 数知れぬ鋭き刃(やいば)に鎧ひたる邸宅ありて闇に鎮座す 生享けしものの […]