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「いづくに行くジェット機ならむ引く条(すぢ)とともに落暉に朱に輝ける」「空裁ちてジェット機残しし航跡雲じよじよに拡がり蛇のごとくねる」

わが知らぬ不思議の一つ鳥たちは如何に一瞬にて交尾をなすや

「小鉢なるペチュニアはじめは幾花の咲くかと危ぶみしが今二十ほど」「小鉢よりあふれ咲きゐる紅色のペチュニア強し闇にも日にも」

二千年余前の「老子」「荘子」に比し人の精神は退歩せしかな

人も山も分解しゆけば極微粒子(ごくみりふし)の集まりと視ゆる眼力持たん

梅雨に入り木々の葉なべてが雫するそのとき空気がこなごなになる

右を見て左を見ない人たちが増えていく世はさびしかりけり

鳴るよりもかなり前よりBSの画面みだれて雷(らい)を予期する

薄雲のかかりて泣けるがごとき月ひどく欠けゐて崩るるとさへ見

自然」とは「おのづからしかり」の意味にして自然流(じねんりふ)こそよろしかるべし

歩みゆく路地に沿ひ立つ家家の軒先・庭の花々を愛(め)づ

溜め込みし怒りを一挙に吐き出すごと地を打ち雷(らい)鳴る稲妻の共(むた)

「荒天のあと空模様は不穏にてせめぎ合ひつつ雲塊はしる」「西の方 怪獣に似る乱雲の縁(へり)がかがやく背向(そがひ)の没(い)り日に

「量子とふ極微世界に粒子個々の実在はなしと。されど我ら在り」「渾然たる無と有の雲が素粒子の本質にして‘物’を構成す」

路傍なる花うつくしと見惚れをり名を知る知らずなどだうでもよくて

故ありて消防団の演習観る 沖縄戦終結日なる6月23日に

「ピンポーン」に玄関に出るに来客なし 騒ぎつつ園児ら遠ざかりゆく

日米安保破棄に言及トランプさん 嬉しきことをのたもうものかな

戦乱の映像観つつ常思ふ 殺し合ふより生き合へばよいのに

「老子の言:「有(いう)は無より生ず」とは「量子は個にては非在」に似たり」
「「一」(いち)は「ひとつ」かつ「すべて」と老子 つまり形而下にして形而上の概念」