2021年8月1日 / 最終更新日時 : 2021年12月21日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2021年7月の短歌 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。 戦争も繁栄も関せず淡々と過ぎてゆくのみ‘時’とふものは掛け算にて奇数となるのは奇と奇との組合はせのみ故に‘奇’と言ふか地表といふ限定空間に七十億余の人が住むゆゑ争ひ止まず近頃は狭き岩間ゆたくましく伸ぶる雑草らにしきりに眼のゆく外は闇 ガラスに映る老人は実物よりも深刻な顔餌を置き口笛吹けばベランダに雀らどっと集まりて愛(は)しああ今日は七月七日だ‘たなばた’の感じは全然なくてコロナ禍降り続く雨ながめつつ思へるは生き物なべて喜びをるや?湿度なんと86% 洗濯物を室内干しする妻 いつ乾くやら梅雨曇りの天の一部ゆ空のぞく何とまあ素晴らしい‘青’であることよ‘カイロ’とか‘アンデス’とかとラジオが言ふニューヨーク州の地区の名なりき人以外の動物はまさに‘今’のみに生きて過去も未来も意味なし金属製電柱が腐食により倒れしは長期の散歩犬の放尿によると問題は発展途上国の絶対的貧困と先進国の相対的貧困だ“偶然”とふ“神意”のありて“生命”生(あ)る。かくて喜怒また哀楽の渦偶然いな必然の成しし“生命”とふ無上の喜悦と悲哀のドラマ生命に“神意”の無くばかくほどの精神の高揚は無かりし思ふ対コロナ・ワクチン接種を餌(ゑさ)にして接種証明書を偽造し売る輩(やから)小さかる裏庭の木に熊蝉の来鳴くは極めて珍しうれし熊蝉の鳴く中いっしんに写真撮る声も一緒にとれればいいが雲塊がいくつもぷかりぷかり浮く一つでもいい煌めきてあれあるときは忘れしことを忘れゐてただ茫茫と未来は見えず驚けり鴇色(ときいろ)染色に桜木の枝の煮汁を使ふと聞きて隆隆と立ち上がるセイダカアワダチソウ寺の門前ゆゑ畏れて切られず身辺に例年になく熊蝉の多く鳴くなりそれはそれでうれし“認知症”は“不認知症”にて自覚症状なきゆゑ誰もが不安を持てり人間は地球の生命、宇宙でなく未開の深海に生活圏を拡げよう