今日の三首
「披露宴に集ひし人らは脈々たる生命(いのち)の連鎖の四代に亘る」
「遅れたる披露宴とて尊かる人間(じんかん)の契りに泣く父母のあり」
「血縁は限定的でもDNA螺旋の連鎖は人間ひとつ」(梧桐)
ホモサピエンス(新人;現代人の直系祖先)は、かってアフリカで突然変異により原人からできた数千人の中から、たったひとりの女性のDNAを引き継いで生まれ、現代人に至っているという有力な説(研究)があります。その意味では、世界中の人間は同じDNAを共有しています。親から子への遺伝(遺伝子の受け渡し)は、仏教でいう輪廻思想の現代的解釈としてよく用いられます。しかし、現実的には、かなり限られた血縁者間の連帯感・同族感があり、これは排他的であります。「血の繋がり」という感覚、これも不思議ですね。これが「DNAの繋がり」にまで止揚・発展するなら世界平和が来るかもしれません。もっとも、血縁者間でさえ死闘がしばしばあった人間世界では、それも虚しい考えかもしれませんが(;o;)。