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身の裡にばくだん抱ふるごときかな大日輪がじわじわ昇る

み仏の施無畏印と与願印、真似るだけなら容易なれども

紫陽花の華の緑の濃くなりてとなりの白紫の花に沈むも

羽音たて間近に鴉が舞ひ降りぬ何用なのか小首をかしぐ

あさなさなあまたの鳥ら鳴く中に美声にして奇声あり名は知らねども

「生きる」とは「息」の動詞化といふことを齢八十余にして悟る

曲想のみ知りゐしこの曲もショパンなりきピアノの美音を最大限に示す

稀(まれ)なれど乱数表に同一の数字が三つも並ぶことある

抄歌集にいちにんの歌の‘時’は迅し笑へる父母が即棺に入る

案の定、‘人’は地球に倦むときはひたすら宇宙をむなしくめざす

この宇宙に果あるものならその果まで行きて見たしも銀河のからくりを

家前の小花壇に娘(こ)が植ゑたらし紅白のユリの裂花が数輪

誇らかにアガパンサスと紅白ユリそれぞれ数輪ならびて花壇に

縄文時代、土器制作はほぼ女性が。戦闘なかりき理由の一つ

かしましき。餌のまはりで雀らが井戸端会議のやうにしゃべり合ふ

弥生時代に土器は単なる道具と化し争ひにも使はる・・戦(いく)さの始まり

おもしろしクラシック音楽は「序破急」ならず「破徐急」なる構成の楽曲多し

「魂・魄(こんぱく)」とは呼吸・肉体に付随する「たましひ」、合はせて“にんげん”をなす

白楽天の「長恨歌」にも梧桐(あをぎり)が出できて「秋雨に葉を落とす」との一句

「強」という漢字の訓(くん)は「つよ(い)」「こわ(い)」「しい(て)」「あなが(ち)」と多くて困る

「己」と「巳」と「已」、慣れてしまえば容易だが、あまりに似ていて戸惑うことある

漢詩など昔のものと思ふなかれ現代日本人のいち群も嗜む

生まれたての子熊がなんと欠伸(あくび)するあくびの作用侮らざるべし

世の中は未知なる事に満ちてゐるそれゆゑ面白し侮らざるべし

よろよろと舞ふ紋白蝶よく見れば羽破れをり懸命に塀越ゆ

「誰それの楽曲」と言へば長々と聴かする電子装置よお前は何者?

餌どきに襲ひし雷雨がおさまるや雀らどっとベランダへ来る

寝覚めつつ宇宙の果より聞こえくる超高音のささめきありき

体ぢゆうねばつく感じああこれが梅雨の最中(もなか)の特徴なのだ