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ああ五月だ。家じゅうのカレンダーをめくって回り‘時’の不思議な力を感じる

“心”とは吾が総体にして儚かり霞のごとく陽炎(かげろふ)のごとし

‘九条’と言ふのみで皆に分る平和憲法その理念尊し世界に拡がれ

伸びきりし十指の爪を気にしつつけふの平穏無事を嘉(よみ)する

ああ五月、プランターいづれも花あふれ花壇にも薔薇があまた花咲く

外来種と在来種のせめぎ合ひなれどタンポポの世界は平和に見ゆる

朝(あした)より日の暮るるまで鳴き通す雀ゐて驚くに今日もまた鳴く

さ緑の海なす木々に風わたり朝の陽あびてきらめき止まず

この五体いつより形をなしたるや胎の奥なる闇を想へる

「強大なるアメリカの軍需産業が戦争もとめて今日も暗躍す」
「日々造る兵器と既製分の管理さへ経費甚大ゆゑに戦争求む」

真青なる空よりそそぐ陽に開くあまたのガザニアやヒルサキツキミソウなり

「大だまの紫陽花ふたつ鮮やかな‘緑’に咲けり不思議のごとし」
「葉は緑、花はその他の色に咲くものといふ先入観ときにぐらつく」

死刑制度廃止せし国多けれどわが国には存続、執行もする

腰を振りカラスが一羽前あるくうしろの我を気にすることなく

朝ごとに見る花水木の新緑の濃くなりゆく速さにおどろくばかり

ふと浮かぶ旋律ありしが“ニッヒト ディーゼ テーネ”とベートーヴェンの声が打ち消す

“無”を表す数字“0(ゼロ)”の発明が数学を大いに発展させしとふ

意外なり“経済”なる語は江戸時代には使はれしとふ明治以降にあらで

人生の“狭き門”とふは鋼鉄なり身をくねらせて通りゆくべし

ささやかなプランターの花に揚羽蝶紋白蝶がひらめき止まず

ひねもすを鳴きし雀はこのところおとなしく居る疲労困憊?

「まじ」とふは現代若者言葉と思ひきや江戸時代に既に使はれゐしとふ

梧桐(あをぎり)の琴は唐にも日本(やまと)にもありきそが持つ神音(しんいん)ゆゑに

信長は本能寺に倒れしといふ通説、その遺体なぜか見つからざりき

カラス二羽ビル屋上に寄り添ひてキスの仕草もなすにあてらる

感慨と気概の「がい」の違ふ意味、人は知るなく大人となりき

荒井里桜のヴァイオリンの音(ね)のきんきんと宇宙を満たしなほ止まざれば

あはれなり細川ガラシャ、光秀の娘にしてクリスチャン、最期は自害す

たまさかに鏡に向けばありありと「生涯在鏡中」とふ詩句が浮かび