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今は亡き歌手の歌声聴くことのなつかしけれど冒涜ならずや

楽が鳴る。かの音かのリズム恋ひながらいつしか心は融けてゆくなり

幾種類の鳴き声ヒヨドリは持つならむ奇妙な鳴き方いま初に聞く

予期せざる妻の妹の訃報うけ壮健時の残像消しがたく居(を)り

自(し)が妹の訃報を聞けどうろたへぬ妻なれど内心の渦は量(はか)れず

全宇宙のダイナミズムを思ふとき「人間存在」など塵の一粒

全宇宙的真理とは何?「全有」と「全無」の置換ダイナミズムなり

つくづくと己が人生を顧みるに可もなく不可もなしあなありがたし

短歌(うた)生(あ)るる刹那をとらへ叫ぶなくこれにてよろしと慰みてをり

「夕されば数多(あまた)のカラスが乱舞してビル屋上に集結すなり」
「叫び合ひ羽音うならせカラスらが宵闇の空に乱舞するなり」

雨後の朝外(と)に出で浴ぶる秋風の冷えに想へり王朝びとを

雨樋の縁(へり)に数羽の雀ならび一羽が鳴けばみな鳴き始む

世界の人口つひに八十億人なり人類繁栄?戦火はおこれど

惜しみなく天は素裸の空を見せヒヨドリ・スズメ・鳩ら飛ばしむ

植物中もつとも古き‘種(しゆ)’とあれば黄化(わうくわ)せし公孫樹(いちやう)のいと神々し

混乱する我が思考さへ鎮めむか一滴の美音、一つの名曲

大木にあらねど家の前に立つ花水木の払ふ無尽数(むじんず)の枯葉

宙に舞ふ微塵のひとつひとつにも宇宙が在ると言ひし人はや

凝り固まりし思考の毛玉をほぐすさへ楽音の侵蝕を許す安易さ

1尺と1フートがなんとほぼ同じ偶然といふもの世にあるものなり

「たけくらべ」その肉筆の原稿から樋口一葉の息遣ひ感ず

その寿命百年に満たぬ人間が数十億年後の地球を憂ふも

とどろきて吾が裡に鳴る雷(いかづち)をああいかんせん鎮めかねつも

永年を親しみてこし金木犀たが伐り倒ししやレクイエム捧ぐ

「ダークマター、ダークエネルギーとコスミック・ダンスが宇宙の本質と知る」
「コスミック・ダンスもしづかに停止せむエネルギー第三法則の魔に」

男には詠めぬ事あり「仔熊抱く三つめの乳房のやうに」