2022年9月2日 / 最終更新日時 : 2022年9月2日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2022年8月の短歌 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。 漢詩とは古典の類ひと思ひきて現代漢詩の多きにおどろく歩みつつ熊蝉の声絶えしかと寂しむ刹那どどーと湧きぬ核廃絶を理想と言ふは誤りなり人類永続には当然の事可能性が1パーセントならひたすらに信じることだ99パーセントは「蝉」もまた減りしの声あれど狭庭(さには)の木にさへ来て鳴く例年になく投下の日を有難がるごと「原爆の日」と呼びなれてあはれ日本人われらこの朝が終(つ)ひの熊蝉かこれまでよりその声ややに弱く聞こゆるある時は故なく心の衝迫感わききてうろたへ叱咤す自分を門脇に雑草のごと育ちたる二本の白百合咲き初(そ)めかがやく将軍が‘民’を気遣ふはまれにしてたとへば実朝の八大龍王の和歌鬼の容貌の人が天上の美音にてピアノ奏づるにわれ陶酔す敷設済みの海底ケーブルはいつしらに地球三十周もの長さと言へり我がもし男の子(をのこ)なりせば戦(いくさ)で死に今在らざりきと詠みし女人(によにん)ありコロナ感染第八波が八月末に到来などと無粋な予告ありわが市にも国際芸術祭の展示ありて妻も協力いきいきとして真黒なる雲の塊が接近しそのまま落つるごと豪雨がしばし「念」とふ字を「今の心」と読むならば「佛」は「人と金(かね、ドル)」といふことなのか「‘るまた’とは「役」「没」「段」また「投」「殺」など多くの漢字の旁(つくり)部の文字」裏の木にニイニイゼミ来て鳴き始め餌あさり騒ぐ雀らに和す日本など大雨に悩むに雨降らず困る国あり 水は有限全世界に普及のインターネットはまたアウターネットでもあると思へり今朝にして気付くは迂闊遠近のクマゼミの声いつしか絶えぬ落書(らくがき)に「アメリカとEUに恋をしたウクライナをロシアが折檻している蝉絶えし朝の散策たかだかとこほろぎ鳴けり常のくさむらに日没後幾分過ぎし西方の山脈をシルエットに茜色残るふる里の家には甥が一人住みいつしか荒れて雑草繁茂す主幹深く傷つけられし金木犀じわりじわりと死にゆくあはれいつよりか裏庭に虫ら鳴き交はし涼風とともに「もう秋ですよ」「冷戦に終止符打ちしゴルバチョフ氏九十一歳にて逝去の報あり」 「ソ連邦に終止符打ちしゴルバチョフ氏、かの国の保守派には裏切りととらる」