2022年6月3日 / 最終更新日時 : 2022年6月3日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2022年5月の短歌 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。 木漏れ陽に特別の感情を抱く文化、西洋にはなしとあるアメリカ人騒ぎつつ雀ら遊ぶ安らぎに心を裁ちて短歌を詠むもウクライナ戦争を機に九条の改悪ムードをメディアら煽る「ウクライナ侵攻の主因は米英の行動にありと指摘する論」「東西の二強の時代が一強となりて危ふさ常にあるとは」輝きつついづれも星雲の形して白き雲片があまた流るるセメントの割れ目ゆ吹き出(づ)る小草さへ花咲かせをり涙ぐましも恩寵の朝の陽を浴びプランターの花々悉皆いきいき輝く生ゴミの袋を破りカラスらが食ひ物あさるあさましくもあはれ吾が妻の買ひためしリンゴの日々減るは当然なれどなぜか寂しき世界人口が百億になるのも遠くなく食糧問題いよいよ切迫浮かびては脳より消えゆく数々の短歌は惜しともはかなしとも思ふ国道に信号待ちする車のなか女人が胸乳を抱くしぐさせり音もせで木々に新葉育ちゆく庭のありやうは春から夏へ「とどろきて我が脳髄を駆け巡る思想あり冷静に走らしめつつ」(あおぎり)酩酊のうちになしたる暗算の不思議に正しおぞましきかな「奇蹟なり頭部を撃たれし少女マララまさかの回復を示し文書く」「タリバンに撃たれて回復の少女マララ、タリバンの世をいかに生きゆく」奈良県がかくも深々と紀伊半島に食ひ入りゐるとはわれ知らざりき脳髄は‘われ’そのものなれど存在を知覚し得ざれば最高の神秘ただ一つの受精卵から五体と成る。当然すべての組織が関連し合うねさまざまなる思念の束の流れゆき気付けば庭に初夏の陽さんさん晩春の庭木に寄りくる雀、鵯(ひよ)、時には名も知らぬ鳥も交じりて日本に近づくハワイ偶然にも凹面鏡に映りゐる舞妓さん逆さにて一層はなやぐとうとうと流るる美音に五体しびれ読書はかどらざるを恨まず乱れ書く般若心経よろけ文字、十五行あるを確かめ終る名人にも師に対しても「呉れる」といふメディアのアナの日本語の乱れ真夜中に豪雨の音にて目が覚めぬ外の地獄は夢の続きかゆゑ知らにわが裡に棲む理非の靄ときにあやぶむは切なからずやなつかしき歌声流れそれをのみ残して歌手はこの世にをらぬ