ある時は故なく心の衝迫感わききてうろたへ叱咤す自分を
この朝が終(つ)ひの熊蝉かこれまでよりその声ややに弱く聞こゆる
「蝉」もまた減りしの声あれど狭庭(さには)の木にさへ来て鳴く例年になく
可能性が1パーセントならひたすらに信じることだ99パーセントは
歩みつつ熊蝉の声絶えしかと寂しむ刹那どどーと湧きぬ
漢詩とは古典の類ひと思ひきて現代漢詩の多きにおどろく
茫然としてゐる“時”は迅く逝き茫茫として空(くう)に融け込む
過去現在未来を「三世」と一言(ひとこと)に纏めて“時”が解った気になる
活き活きと鳴きゐし熊蝉ら二日ほどの降雨に止みしが再び鳴きしきる
ふくよかなる唐詩の叙景に比ぶれば「佐渡に横たふ・・」などは蟻のスケール