2003年7月30日 / 最終更新日時 : 2003年7月30日 gotohman 生活詠 今日の歌 「梅雨の雲抉(こ)じ開けのぞく夕空の紺の深みに金魚泳げり」 これは心象風景というもので、自分の心の中だけでしょうが、たしかに金魚の泳ぐのが見えたのです。文字通りの金魚、つまり金色の魚が泳いでいました。久し振りに見る紺青深 […]
2003年7月29日 / 最終更新日時 : 2003年7月29日 gotohman 生活詠 今日の2首 「雨の矢を止めむとひたすら念ずなどこの頃むなしきことに過ぎゆく」 「繊月(みかづき)を掬ふと水の面(も)を乱すなど今宵も由なき些事にこだはる」
2003年7月28日 / 最終更新日時 : 2003年7月28日 gotohman 生活詠 今日の歌 「ブッポーソー 啼くを聞かむと訪ね来し鳳來山に山鳩とよむ」 「仏法僧 ブッポーソーとは啼かずして山にしづかに一生(ひとよ)を過ごす」 「ブッポーソーと啼く主尋ね山に入りこのはづくとふを知りし人あり」 「鳳來山展望台より見 […]
2003年7月23日 / 最終更新日時 : 2003年7月23日 gotohman 生活詠 今日の三首 「雨上がり不思議の態(てい)にきらきらと東照宮あり三河鳳来山」 「雨霧の気流吸ひ込む肺の腑に鈍き音たて雲せめぎあふ」 「九州に豪雨となりて落ちしあとなほも霽れざる 梅雨錆び付きて」
2003年7月20日 / 最終更新日時 : 2003年7月20日 gotohman 生活詠 今日の歌 「慈雨含み雑草(あらくさ)繁る河土手に黒糸蜻蛉(くろいととんぼ)が群なし遊ぶ」 「暗雲に圧(お)し拉(ひし)がるる木曽川の鉄橋を重く貨車が行く音」 「梅雨明けず水位高まるおほ河は渦巻き解(ほぐ)ししづかにくだる」 「水際 […]
2003年7月18日 / 最終更新日時 : 2003年7月18日 gotohman 生活詠 今日の3首 「池の端(はた)親鳥二羽に遅れまいと子鴨らちょこちょこ従(つ)きゆく愛(かな)し」 「幼さがかくも可愛い故は知らぬ子鴨数羽がよちよちありく」 「騒ぎゐる七羽の鴨には交はらず親子の鴨が縒(よ)れながら行く」
2003年7月16日 / 最終更新日時 : 2003年7月16日 gotohman 生活詠 今日の歌 「池の鴨七羽のうちの六羽まで一羽責めをり 人の真似止(よ)せ」 「夫婦(めをと)して繭を紡がむ 日本と言ひ世界と言へど所詮人の世」 「七月の宙返りして白き鳩 そのまま胸乳に吸ひ込まれたり」
2003年7月15日 / 最終更新日時 : 2003年7月15日 gotohman 生活詠 今日の3首 「暗闇にをりをり光る池の面を震はせにつつ蟾蜍(ひきがへる)鳴く」 「蟾蜍だみ声に鳴く池暗し鴨ら不眠症に悩むなるべし」 「風絶えし夜の歩道に転がれる放置自転車人おびやかす」
2003年7月13日 / 最終更新日時 : 2003年7月13日 gotohman 生活詠 今日の歌 「躍る雨幾重にも見え風激し心静かに物思ふ午後」 「生きて死ぬ死ねば見えざる身のあはれ孔子釈尊キリストの闇」 「雨しまく宇宙の果に何かある。観むと五体を錐となしつつ」 「ニーチェ言ふ『神は死んだ』と。その前に人の世界が潰え […]
2003年7月12日 / 最終更新日時 : 2003年7月12日 gotohman 生活詠 今日の二首 「路地裏の塀より伸ぶる幾茎の桔梗は濃紫(のうし)に心を咲(ひら)く」 「孤りゐる部屋は冷房の微音のみ いま遠街にサイレンが鳴る」