2005年12月17日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 gotohman 生活詠 2005年12月17日 空こめて湧く灰色の雪片がビル外壁に白滝ゑがく むらむらと湧きくる雪片行く人の影に純白の層流をなす ——— ビル強度のあるべからざる偽装事件憂ひてこのごろ世は暗澹たり 科学者のモラルは・ […]
2005年12月8日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 gotohman 生活詠 2005年12月8日 水道水冷えまさりつつ石鹸の泡立ちとみに悪くなる季(とき) 殺されし女児思ふとき三日月を安易に侵し行く乱れ雲
2005年12月1日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 gotohman 生活詠 2005年12月1日 落ち葉ゴミ淀む川より青鷺の突如飛び立ち闇に三声 擦過音に驚き仰げば青鷺がゆうらり大翼をうねらせ闇へ
2005年11月30日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 gotohman 生活詠 2005年11月30日 雨ひとときしぶきをりしが散策に家出づるころ火星かがやく かの月が今夜は火星に添はずして暗き楕円の欠落感浮く 街中をつらぬく川に水なくて桜落ち葉が底に溜まれる
2005年11月8日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 gotohman 生活詠 2005年11月18日 旅急ぐ白雲うすく弦の月おほひては虹を架くるたまゆら 金閣寺の庭をながめてブッシュ氏がポツリと言へり「ここは平和だ」 ‘孤独’の語もすり切れちまった人も見ん楕円の月に寄り添ふ火星
2005年11月6日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 gotohman 生活詠 2005年11月6日 動物の進化の終わりが猿ならば地球はいつでも平和だろうに (口語) 街中に出火のありてその跡地くらぐらと燃え闇の淵なる 路地裏に車つらなる午後十時塾とふものの退け時にして
2005年10月2日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 gotohman 生活詠 2005年10月2日 去年今年いな年ごとにベランダの一所に来鳴くクツワムシ愛し この日頃聞き親しみしにハタと絶えぬ クツワムシの音(ね)の形の静寂 繰り返し直筆で読む《たけくらべ》はかなき余韻の終章が好きで 街路樹を網で覆へり群がり来る雀のね […]
2005年9月4日 / 最終更新日時 : 2022年3月18日 gotohman 生活詠 2004年9月4日 人間の浅ましき本性極まれり被災地ニューオリンズに略奪相継ぐ 近過去のはや茫々と立ち返る姫路も道後も別府の街も 白鷺の連理の比翼はばたけり姫路の城は時空を超えて 闇深く女人のすすり泣く声すもはら人間(じんかん)の情理を怨み […]
2005年8月30日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 gotohman 生活詠 2005年8月30日 吾子二人いち早く吾より去りゆきぬ父・子の絆の薄さ示して 汗匂ふ童が膝に来て愛し息子らを斯く抱きしことなく 子供らはスキンシップを求むるに息子ら胸に抱きし記憶なし 孫抱きて息子らしきりに想はるる雷雨来たりて闇駆け巡る ハイ […]