さらさらとその末ほつれ乱れつつ小流れがゆく脳の山脈を
ふと思ふ赤子の泣き声は日本人も外国人も同じだらうか
雷雲が頭上にとどまりながながと光りとどろき市民を威す
脳内に渦巻く思考の寂しさを星座の影と思ひゐたりき
つづまりは死ぬものだけが進化して現在もその裔が存在す
メスとオスで鳴き方が違ふとふホトトギスこの耳でしかと聴きたきものぞ
鳩ならずまして鴉ならぬ鳥一羽 思ひつかぬままに飛び去りしあり
止(とど)まらぬ時の流れに抗はむ意志に疲れてむなしかりけり
世のすべてあるべきやうにありてこそひとりの平安もあるべかりけり
餌時刻に集まる雀ら吾が出れば一時避難す隣の屋根へ