濁点を振れぬ仮名あれどあへて振り激しき情動をあらはすは可か

庭の木にツクツクボウシは鳴かざれど夕立のあとの涼しさは秋

イムジン河は南北を流れ信濃川は南北に流る この差異微妙？

日本にてもオーロラの見ゆることあると聞きて「日本書紀」にその記録をさがす

山の水ながれながれて海に出るところを河口と。河尻でなく

占ひなどよくもまあデタラメを連綿と並べるものと呆るるは不遜？

死者数では‘コロナ’よりはるかに熱中症が多しと聞きて気を引き締めぬ

八月半ば異常高温に水木の葉ことごとく縮れてなほ耐へてをり 酷暑の日に厳寒の冬を思ふこと困難なれど思へば涼し

朝方に真白き酔芙蓉の花を見て夜その花の酔顔を見る

八月半ば酷暑なれどもクマゼミの声ひどく減りてあはれなりけり