暑からず寒からずの天候はまれにして台風一過の秋の気を吸ふ
過ぎ去りし台風ありてさまざまなる雲が現はれ日と戯るる
ながらへて二十二世紀の世界見ばAIが活躍、温暖化制御も?
徐々徐々にハナミズキの実が赤さ増す時の涼風にさらに進まむ
粒ほどの脳と思ふに雀らは餌やる時刻にあやまたず集(すだ)く
「ただす」とは「正す」か「質す」か「糾す」なのかあるいはいづれも同じ意味なのか
豪州と四国と富山が形似ると思ふはわれの偏見なりや
「朝の雲消えし碧空を自衛隊の輸送機二機が腹見せて航(ゆ)く」(あおぎり)
予報を聞くまでもあらなく葉をゆらす風にていち早く雨を感じて
はつらつと且つ増してゆく虫の音の今朝も叢(くさむら)より響きて止まず