秒、分、時、日も月も年もなく‘時’はただなめらかに坦々と過ぎゆくのみなり
熱力学第三法則のいふごとく完全なる無秩序に向かふか世界は
生あれば死あるとふ世の理(ことはり)を嘆かふべしや嘆かざるべし
「宙に舞ふ微塵のひとつひとつにも宇宙が在ると言ひし人はや」(あおぎり)
全宇宙的真理とは何?「全有」と「全無」の置換ダイナミズムなり
全宇宙のダイナミズムを思ふとき「人間存在」など塵の一粒 (故に尊し)
概念にとどまる限り「死」は言葉。現実の死との超えがたき断絶
修飾語を後ろに置くなる英語など 思考過程にも東西の差異?
“心”とは吾が総体にして儚かり霞のごとく吹雪のごとし
この身いづれ宇宙そのものに同化せむ分子原子素粒子そして‘無’