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地震(なゐ)・津波に怯ゆるわれら つくづくと人間は地表に張り付きて生く

ささやかな幸かな十日留守せしにやがて雀ら庭に戻り来

あなどりて窓辺に坐しゐておどろかさる突然頭上で雷鳴とどろき

ふと気付くあるかなきかの風に鳴る日向の風鈴の幽かなる翳

落暉つつむ雲の断片の周縁が黄金(わうごん)に燃えわれ衝迫す

こまごまと物持つゆえの物忘れあれ忘れこれ忘れ妻の特技に

歳のせい?否、本能の生命(いのち)への賛美と思へ涙もろきは

を徹しカラスらが鳴くともすると我が外なるか裡なるかを知らず

絶え間なく西より工事の音聞こえ現場は其方(そなた)と思へば東なり

昼夜とほし一定リズムと音色(ねいろ)にて鳴く虫が居る あと幾日もつか

迷ひなく音たてギンナン落ちつげりがつちり受け止むる大地あればこそ

“おばあちゃん”たち運営の‘道の駅’に日本一大きな水車が回る

裏庭の梢のシルエットそよぎゐてビルのした闇に虫の音しきり

目を閉ぢて沈思黙考けんこんも三世(さんぜ)のことも在りて無きごと

秋の夜に立つは虫の音のみならず野獣に紛ふカラスらの声

帯状の雲いく筋もならびゐて日の没(い)るにつれ順次焼けゆく

日本人の好きな言葉は“夢”と“愛”、アメリカ人は“Hope”だそうな

十六歳の少女の叫びがUNの議場にこだます「温暖化止めよ」と

髭は伸び爪も伸ぶるは生きてをる証なれども メンドクサイ!

建物の間(あはひ)に秋の日は落ちゆく視野の狭さを克服すべし

鳴き声を真似て猫と声競ひ「どちらが猫に近いか」と男

涼しさに慣れ始めしころ何といふ意地悪天気か暑さが戻る