2020年5月1日 / 最終更新日時 : 2022年1月7日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2020年4月の短歌 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。 動物らの仕事は食べて鳴くことのみ 人間のわざも似たやうなもの?使ふあて無くとも命惜しむゆゑ今朝も懐中時計のネジを捲くなり止めどなく過去が雪片となりて散る幻と気付くにやや間のありき「かしましく鳴きゐる雀は屋根の上と思へど見えぬ 何遁の術か」「晴れながら春霞ふかくかかるらし音のみ落としジョット機が航(ゆ)く」あざやかな薄紅色(うすべにいろ)にて迎へ呉れぬ山桜一樹われら夫婦(めをと)を縄文人も食ふて排泄、恋もしき喜怒哀楽も今人(いまひと)と同じ散策時に撮るもの変はる 妻に似て路傍の極小の花多くなる「時機を得る」を「時期を得る」とぞ新聞の社説にありて少々意外この歳でいかがかと思へど精神は「大死一番乾坤新たなり」遅遅として花水木咲かぬと見る日こそ身の裡深く疲れありけれ着色がもし可能なら人々はコロナウイルスを避け得るものを‘コロナ禍’とはおそろしきかな日日(にちにち)の新聞さへもページ激減さまざまに思ひはあれど自(し)が事に関はる限り小さしちひさし胡蝶蘭、大輪の百合を妻が挿し玄関に濃密な芳香の満つ「隣接にて咲くも遅速のある花水木(みづき) 人間界もかくやと思ふ」「ガガーンと一発雷鳴とどろき身構へしにやがて豪雨が襲ひきたりぬ」「「あるいは」を「あるひは」と書く誤りを大隈言道も犯しゐるなり」白々と夜空に浮かぶ綿雲より現れし金星ギラギラと輝(て)るベランダに雀ら来たりてうろうろす口笛吹けばチチとぞ応ふ原油価格マイナスといふ異変なり‘コロナ’の影響かくも甚大「 戦後もながくパチンコ店、運動会などで流れゐしかな」「窓枠の隙(ひま)より花水木(みづき)の先端見え花たち真日(まび)に白くかがやく」さかりなる花水木(みづき)全身の白炎(しろもえ)に心隈なく照らされてをり一心に聴く の終りしあと生(あ)るる寂寥にしばし浸れり朝昼夕(あさひるゆふ)位置を変へつつ金木犀照り葉さまざまに日を砕き止まず文字を書く手元一瞬かげりたり輸送機低空をよぎりしならむ鯨を屠(ほふ)り象を操る人間が極微(ごくみ)の‘コロナ’に苦闘してをり「沈みゆく日を見つつ思ふ現代でも地球は平らと信ずる人多きを」「DNAの図を見つつ思ふ現代でも進化論を信じぬ人の多きを」「あ~もう四月も終りか」とカレンダー見つつ怒る時の迅さに