2020年7月1日 / 最終更新日時 : 2022年1月6日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2020年6月の短歌 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。 西方に段(きだ)なす帯状の雲ありて日の没(い)るにつれ紅(こう)濃(こゆ)くなる西方に段(きだ)なす帯状の雲ありて日の没(い)るにつれ紅(こう)濃(こゆ)くなる「白米飯は嫌い」とテレビに告(の)る声す 外人妻に渋面の夫霧噴きにて虹つくる夕 左手にカメラを操作し写してをりぬ「君が代」の歌詞は古今集第七巻の巻頭歌に拠る ゆゑに古き錆色アメリカに強請されて戦闘機など爆買ひをして血税をドブへ日暮より雨はひときは強くなり止む気配なし 梅雨に入りたり妻がまた小花の鉢物あまた買ひプランターに移して賑やかになるたのもしや推計学にしたがへば人の寿命限界は百二十五歳とぞ庭を去り遠くに集(すだ)く雀らの囀ここちよき梅雨の晴れ間の青空をいつか消えなむ雲ながれゆくここちよき梅雨の晴れ間の青空をいつか消えなむ雲ながれゆく銀河系とアンドロメダ星雲が衝突か 四十億年先と聞き安堵すドラマに観る月はおほかた満月なり映像効果といへど不自然近世に西洋列強が宣教師を派遣せし背景に植民地化の狙ひも過ぎたるは及ばざるならむ 人間の知能もしかり破滅に向かふか「海ゆかば」は大伴家持の歌に拠る 民を戦争へ駆るべく古典を悪用キング牧師の公民権運動もむなしかり アメリカは未だに黒人蔑視素粒子群が宇宙の始まりの原資として素粒子は如何にして生じたるや梅雨の雲さけて覗ける細き空は人界見梅雨の雲さけて覗ける細き空は人界見相変はらず血みどろの中東 皮肉にもオスマン帝国時代は平穏なりき恋文に「君の影になりたい」と昔は書きぬ今ひとはいかに「無」は「无」とも書き「天」に酷似 天は過去未来はなべて幻想 現在とふ時間の尖点のみに生きてをるなり