2020年11月1日 / 最終更新日時 : 2022年1月4日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2020年10月の短歌 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。 曼珠沙華、天上の花ともいふ華が公園のいつかくを占めて血の色「いつもながら婦唱夫随に来(こ)し公園 その一角(いつかく)に曼珠沙華炎(も)ゆ」「逆光を受けて曼珠沙華の花蘂が天上を指しキラキラ光る」己が心を何ゆゑ‘忌む’や。かくのごとく漢字の構造に悩むこのごろ米国の短編集に“You was..,”とか“I says…”とかあり混乱したよ「‘同盟国’という語の危険さ それ以外の国は‘敵’との裏の意味もつ」「国弱る時にも攻めて来ないのは元々敵なぞいないからでは?」「軍備保持または増強するために敢えて‘敵国’を創っているのかも」裏庭の金木犀の花遅れ鼻うごめかせども芳香はなし老子言ふ「有は無より生ず」とぞ現代量子論では極微(ごくみ)は無とも衛星画像の台風の渦ながめつつ大海に立つ濤ばしら想ふ喜ぶは鳥たちも同じ早朝よりはげしく騒ぐ台風去りて「いかほどの窮状にあるや北朝鮮 金正恩(きむじょんうん)が涙を見せて」「厳しかる経済制裁に締め付けられ苦しむ‘北’が核弾頭に縋(すが)る」いにしへは風の音にて秋知りぬ けふは風鈴の音(ね)を散らしをり天皇制は非民主なれど必要ならむ即ち社会が未成熟の証(あかし‘再構築’が本意の‘リストラ’が都合よく‘首切り’の意味に使はれきて久しあらき風上空を吹き鰯雲鯖雲なべて流れ消えゆく空に浮く池とも見えて楕円の穴乱れ流るる白雲に空(あ)く意外にも水道水を手に温くく感じて秋の深きを知りぬ意外にも水道水を手に温くく感じて秋の深きを知りぬ‘シクラメン’の俗称はなんと‘豚の饅頭’由来を聞きても納得できぬ「劈(つんざ)く」が「突(つ)きさく」ではなく「抓(つ)みさく」の音便なりとは永く知らざりき秋の雨つよくなりゆき金木犀の花みな散らして朱の淵つくる唐突に或る思念過ぐそののちは人間世界の悲しさの満つ「内戦の生む大量の難民を飢餓・殺害・コロナなど襲ふ」「内蔵を売るため若きらを誘拐し殺害するとふ闇ある現代」ちぢれたる葉に乗る形に花水木の代(よ)を繋がむ朱実ここだ輝くこれほどに美しきもの他にあらじ広大なる実り田に陽はそそぎゐてこたびこそ十三夜の月を撮らむとして薄雲流るる隙(ひま)を狙ひぬ朝空をばらばらに占め浮かべるは消えゆく雲の数多(あまた)の残欠