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サイレンに続きマイクで叫ぶ声 晩秋の朝ひどくものものし

‘金(かね)’のみにあらで‘権力’にも‘強欲’はあること明らか大統領選に

戦争は技術革新を促すとその‘惨’を無視する論もありたり

月の下方に赤くかがやくは火星ならむその近さゆゑにめづらしと観つ

花の露見てさへ紅涙に袖濡らしし古人(いにしへびと)の感性羨(とも)し

いつ見ても建築中なりし駅前ビルしばし忘れゐていま建つを知る

似ていても混同などするおそれのない文字ある例えばホと亦と赤と

「“進化現象”自体に合目的的なる‘意志’なくば“人”にまで進化は至らざまし」「“進化現象”に合目的的なる‘意志’あらむ されど何の意志かは人智のほかなり」

やすやすと報ずるものかな内戦にて何百人死亡と 武器は外国製

内戦とてアメリカ製武器にて殺し合ふこの悲劇をアメリカは嗤ひをるやも

おほかたの葉は落ちたりし花水木 朝の陽を透き寂しげに立つ

厨辺(くりやべ)に林檎の香りただよひて白秋短歌をふと想ひ出づ

地球上の七十億人平穏なれ そを乱す輩に鉄槌を!神よ

人生の“起承転結”ついに“結”、「有終の美を」などと人は言うけど

「おさんどん」は厨の女子(をなご)のことなれど「お三度ん」とふは誤りなりき

剪定を今日こそせねばと思ひつつ天候悪化が怠惰を許す

かすかにも朝焼けしける千切れ雲とほき家並(やなみ)の上を左方へ

街宣車が軍歌をがならせ通り行く何ゆゑ戦争好きは生(あ)るるや

いづくより連続高音聞こゆるや そは耳鳴りとながく気付か

般若心経を文字なさぬ文字にて走り書きし目に見えぬものに叱られてをり

朝焼けに雲の縁辺赤々と炎(も)えて市街を焼き尽くすかと

花水木の実のみ残った細枝にサーカスをしてカラスら数羽

蒼穹に音のみ立てて航(ゆ)く一機 一万メートルを超ゆる上空か