2021年1月1日 / 最終更新日時 : 2021年12月29日 gotohman 短歌を月毎に画像で見る 2020年12月の短歌 画像をクリック(タップ)すると自動で見ていただけます。画像右上のボタンで一時停止、再開、手動での更新ができます。 ‘第九’初演をベートーベンは指揮するも聴衆の歓呼は聞こえざりけり純白の長楕円形なる雲ならぶ縁ぼやけゐるは消えゆく兆し三冠馬三頭出走のジャパンカップその三頭がトップスリー占む朝の陽に輝(て)る隣家(となりや)の吊し柿このひと冬を羨(とも)しみて見む金メダルの人気番付を見て呆る 金は金なり 人は人なり人間の本性はどちら?芸術いな軍事なのかと悩むもおぞまし折々に鳴る風鈴の音色さへ冬には固き厳しさをもつ細枝の先端に残る紅葉(もみぢ)二枚 深まる冬に落ちさうなものを喪中欠礼の多くのはがきにつくづくと長寿化の事実を見せつけらるる I人体はすべての部分が連携すと。元を辿れば一つの受精卵カラス四羽ビル屋上の縁(へり)に並ぶ 等間隔とるは人のみならず十二月十四日今日はだれかれの生まれ日か命日かと思ふもあはれ唐突に口衝き出づる 冷えまさりくる初冬の朝に目が前についているのは前見るため 生きる姿勢を示してもいる雲に惹かれデジカメに永く撮りこしがその無限変化に撮りきる能はずゆゑ知らず朦朧とせる時の間を振り払はむとして空しさ波なす「生前」?「死前」? –黒さすら混じりて濃(こゆ)き紺碧の空の深処(ふかど)を凝視(みつ)めゐて疲る「死にき」とは言はず「後(おく)れき」と言ひしこと古人(いにしへびと)の奥ゆかしさよ称へたる“アラブの春”の現実は混乱か独裁回帰 あはれと言はむかつて気付くことなかりけりビル上方消ぬがに浮かぶ朝の三日月朝焼けにビルの白壁赤く輝りて濃紺の空に火柱(ほばしら)の立つまだ若き国会議員が‘コロナ’により急死して楽天家らに衝撃走る今朝の空は薄雲張りてのつぺらぼういづくにカメラを向けむか悩むアメリカでも議員がコロナ死あはれさは四十一歳の新人なりと